ISSUE 02|GAMAGUCHI
- 2 hours ago
- 3 min read
#02|GAMAGUCHI
昔からあるものを、今の暮らしへ。

がま口は、
ずっと昔から日本にあるもののように感じます。
けれど、その始まりを辿ると、
原型となる口金のついた袋ものは西洋から伝わり、
日本に広まったのは明治の頃。
開いた口金の姿が、
ガマガエルの大きな口に似ていたことから、
「蝦蟇口(がまぐち)」と呼ばれるようになったといわれています。
海を渡ってきたものが、
日本の暮らしの中に入り、
長い時間をかけて、身近なものになっていった。
考えてみれば、
がま口はその始まりから、
暮らしに合わせながら残ってきたものなのかもしれません。
京都山本製革店がGAMAGUCHIをつくるとき、
私たちも、その形を昔のまま再現したいとは考えませんでした。
昔から残っているものには、
残ってきた理由があります。
大きく開いて、中が見やすいこと。

口金ひとつで、開け閉めできること。
そして何より、
パチン。
と閉じる、あの感覚。
便利なだけではなく、
触れることそのものに、少し楽しさがある。
そんな昔から変わらない良さは残しながら、
今の暮らしの中で、
もう一度使いたくなるものにしたい。
そこから、私たちのGAMAGUCHIづくりは始まります。
昔の形に、少し遊びを。
財布としてだけではなく、
今なら何を入れるだろう。
小銭。
鍵。
アクセサリー。
イヤホン。
使う人によって、
その答えはきっと違います。
だから、用途を決めすぎない。

色を楽しんだり、
大きさを選んだり、
何を入れるかを自分で考えたり。
昔からある形の中に、
今の暮らしだからこそ生まれる遊びを残す。
きちんとつくる。
でも、少し遊ぶ。
そんな私たちのものづくりとも、
がま口はどこか相性がいいように思います。
京都で、つくるということ。
私たちがものづくりをしている京都にも、
古くから残るものがたくさんあります。
ただ古いから残っているのではなく、
使う人や時代に合わせながら、
少しずつ姿を変えてきたものもあります。

守ることと、変えること。
その間を行き来しながら、
今の暮らしへつないでいく。
私たちがGAMAGUCHIでやりたいことも、
それに少し似ています。
昔からある形を見つめ、
残したいところは残す。
そして、革を選び、
色を選び、
形や使い方を考えながら、
今の私たちの手で仕立てる。
パチン。
百年以上前から親しまれてきた仕組みが、
今も変わらず、手の中で音を鳴らす。
でも、その中に入っているものや、
持つ人の暮らしは変わっています。
だから、ものもまた、
暮らしと一緒に変わっていけばいい。
昔からあるものを、
懐かしいだけのものにしない。
今の暮らしの中で、
また使いたくなるものへ。
それが、京都で私たちが考える
GAMAGUCHIです。



Comments